音楽「都市」論

踊りくるうおじさん
踊りくるうおじさん

エンジンズは別段誰にうけようとかそんなことはなしに、自分らが面白いからやっているわけだが、なぜか前列でおおいに乗っていただけるのが、ホームレスの方々や酔っぱらいのおじさん、そしていわゆるハンディキャップをお持ちの方が多いように思う。

 

僕はこれが多いに自慢なのである。

 

めちゃくちゃ自慢。

 

なんでか。

 

その人達は身体のそこから喜んでくれてるのが分かるから。

 

変にはすにかまえて解釈してやろうとか、頭で理解しようとかそんなことはこれっぽちもない。

純粋に音楽を音楽として聞いてくれるから。

何の先入観も無しに、クレツマーだろうがポルカだろうが演歌だろうが、いっさいに予断無く身体で聞いてくれてるのが分かるからだ。

 

内発的な衝動で身体を動かしてる姿は、音楽をやっている側にも伝わってくる。

演奏というのが演奏者だけの特権だけではなく、聞いてる側もいっしょになって初めて成立する「場」だと実感している。

 

演奏者ー観客

 

というものはそもそもはじめから存在しない。

音を出す側がいてそれを受け止めるものがいる、そして動きが成立し、その動きが音を出す側を変えて行く。

あたかもピンポンのようにはげしく行き交う。

 

それが「音楽」という「場」だと思っている。

 

そんな「場」にほんの一瞬だけ成立するもの。

それが「共同体」なのだ。

 

会社や組織、村や街のようにあらかじめセットされた構造ではなく、

ここにいる「あなた」と「わたし」のほんの個人的な関係から音楽という「都市」は成立されるのだと思っている。

 

プロフィール

 

1998年元々幼なじみであったTp西田とAcc 柳本がキング・クリムゾンのライブで再会したことがきっかけになり、柳本の大学の知人関係であった(Tp寺地・B高松・Vo川端・Tb今井B.Sax今井)及びGの辻野と西田の仕事仲間であったDrの山中が合流、本格的なバンド活動が始まる。

2002年第16回帝塚山音楽祭に応募したことがきっかけとなってあちこちの音楽祭イベント・ライブハウスなどに出演するようになる。

当初はR&Bやスカなどがレパートリーであったが徐々に変質化、「民族音楽としてのロックンロール」をテーマとして活動し行くようになる。

ギニアのポップス、東欧クレズマー、バルカンビート、演歌、ラテンポップ、フレンチロック、70年代歌謡曲などある種節操のない音楽傾向と相まって,後に参加するukuleleの中園、Vlの丸田らによってロックバンドとしては多人数の12人編成となり音楽的世界漫遊に深みを増している。

2009年Perc.にリカコが新加入し、これによりリズム隊がより強化された。

2017年第31回帝塚山音楽祭に連続16回連続出場を果たした。

2016年 新ボーカル あゆが参加。

2018年にリカコに代わりパーカッションにマイケルが参加、また同年アヤコがクラリネットに参加している。