エンジンズは別段誰にうけようとかそんなことはなしに、自分らが面白いからやっているわけだが、なぜか前列でおおいに乗っていただけるのが、ホームレスの方々や酔っぱらいのおじさん、そしていわゆるハンディキャップをお持ちの方が多いように思う。
僕はこれが多いに自慢なのである。
めちゃくちゃ自慢。
なんでか。
その人達は身体のそこから喜んでくれてるのが分かるから。
変にはすにかまえて解釈してやろうとか、頭で理解しようとかそんなことはこれっぽちもない。
純粋に音楽を音楽として聞いてくれるから。
何の先入観も無しに、クレツマーだろうがポルカだろうが演歌だろうが、いっさいに予断無く身体で聞いてくれてるのが分かるからだ。
内発的な衝動で身体を動かしてる姿は、音楽をやっている側にも伝わってくる。
演奏というのが演奏者だけの特権だけではなく、聞いてる側もいっしょになって初めて成立する「場」だと実感している。
演奏者ー観客
というものはそもそもはじめから存在しない。
音を出す側がいてそれを受け止めるものがいる、そして動きが成立し、その動きが音を出す側を変えて行く。
あたかもピンポンのようにはげしく行き交う。
それが「音楽」という「場」だと思っている。
そんな「場」にほんの一瞬だけ成立するもの。
それが「共同体」なのだ。
会社や組織、村や街のようにあらかじめセットされた構造ではなく、
ここにいる「あなた」と「わたし」のほんの個人的な関係から音楽という「都市」は成立されるのだと思っている。
コメントをお書きください